ネットのニュースなどで、ミュゼが倒産するというウワサを耳にされた方は多いのではないでしょうか。
現在、ミュゼを利用している方、「これからミュゼを利用しようかな」という方は心配ですよね。
ミュゼは倒産するのか?という疑問にお答えしようと思います。
ミュゼが倒産するという噂はウソ!
結論からいうと、ミュゼが倒産してサービスが受けられなくなるというのはウソです。
しかし、あれだけ噂が流れたからには何かあったのではないか…今後はどうなってしまうの?と不安になってしまう方も多いでしょう。
なぜ倒産の噂が流れたのか、倒産しないと言える理由も含めて見ていきたいと思います。
実際ミュゼの経営は悪化していたが、現在は好調
2015年8月ごろから、「ミュゼは倒産するのではないか」という噂がインターネット上で飛び交いはじめます。
もともと、ミュゼの経営は苦しかったようです。2015年4月ごろから、社員のボーナス見送りや社員旅行の中止がされ、大手広告代理店の電通に対して20億円の未払金がありました。
それに伴って、囁かれるようになった噂が「ミュゼが倒産するのではないか」というものです。
噂に対応するように、ミュゼは「借入金の返済はあるが、今まで通り営業していく」と発表します。
その後、ミュゼはRVHという会社に買収され、借入金に対する心配なく経営を展開することで、盛り返してきました。
以上のような流れで一度ピンチに陥ったミュゼですが、この騒動を時系列を追って具体的に説明します。
会計処理の方法にも問題があった
また、ミュゼの会計処理の方法にも問題があるとされ、さらに噂に拍車をかけたものと考えられます。
その問題とは、「簿外債務」というものです。ミュゼでは一回一回の施術の際に支払いをするのではなく、契約時に前受金として施術にかかる費用を一括で受け取ります。
実際このような会計の形態をとっているサロンは多いです。問題視されたのは売り上げの計上の方法でした。
ミュゼには施術の途中で解約する際に、残りの施術の回数に応じた返金の制度があります。そのため、その月施術した回数分しか売り上げに計上することができません。
しかしミュゼでは、前受金をすべて契約した月の売り上げに計上し、返金が生じた際には会計の簿記に載らない債務として処理していたのです。
この「簿外債務」が大きくなってしまい、計算をすると債務が売り上げ額を上回ることになりました。「簿外債務」は企業の経営悪化の原因にもなります。
この話がミュゼの倒産疑惑に拍車をかけるものとなったのでしょう。
営業を続けることを発表
2015年10月6日に、ミュゼの運営を請け負っていた株式会社ジンコーポレーションの高橋仁社長による会見で、「株式会社ジンコーポレーションは『任意整理』に入っている」と発表されました。
「任意整理」とは、企業がいままでの契約どおりの返済ができないとき、事業を継続しながら借入金の額や返済方法を整理していくことです。
「任意整理」には2種類のものがあります。
- 会社を再建させるためのもの
- 会社を閉じる方向に向け、清算していくもの
ジンコーポレーションが行っているのは、会社を再建させるための「任意整理」です。
そのためジンコーポレーションの経営は悪化していても、顧客は支障なく施術を受けることができるとわかりました。このことについては、ミュゼも公式サイトで知らせています。
でもやっぱり経営は傾いているんだから、これから倒産する可能性はあるんじゃないの?と気になりますよね。
経営が他の会社に交代
2015年12月に、広告会社であり株式会社RVHがジンコーポレーションから美容脱毛事業を買収することを発表しました。
負債はすべてジンコーポレーションに残し、ミュゼはRVHの子会社として新たなスタートを切ることになります。
多額の負債を抱えるジンコーポレーションから切り離されてRVHの子会社となることで、安定した経営をすることができるようになり、ミュゼは危機を脱しました。
経営再建により、さらなるサービスの向上へ
経営する会社が変わってしまうと、料金体系やの質が変化してしまうことを恐れる方もいらっしゃることと思います。
経営がRVHに変わることで、いままでと変わらないサービスの提供にとどまらず、より安いキャンペーンや便利なサービスが新しくできました。
4回で168000円の全身脱毛が半額の84000円になるキャンペーンや高速脱毛マシンの「ミュゼエクスプレス」が取り入れられ、顧客がより満足できるように工夫されています。
また、2016年4月には「ミュゼパスポート」(Google Play版、App Store版)というアプリをリリースしました。このアプリはクーポンやチケットが届くなど、広告会社であるRVHならではのサービスです。
ミュゼの経営は好調に
一時期ミュゼの倒産を危惧した契約者が次々に解約し、借入金の返済のほかにお客さんへの返金もしなければならず、資金繰りにかなり苦しかったようです。
しかしRVHの子会社となった後の2016年3月には、新規顧客の契約数が2万件を超え、売り上げも順調に上がっています。
このことから、ミュゼが倒産せず、現在は安心して契約することができる状況だといえるでしょう。
ネットの情報に惑わされないために…
今回の騒動でさまざまなネットニュースを読んで、なにが本当なのかわからずに焦り、あまり考えないうちにミュゼの契約を解約してしまった…という方もいらっしゃるかもしれません。
ネットには情報があふれており、本当の情報も、大筋は合っているけれど部分的に間違っている情報も、誰かが意図的に情報を偽っているものが混在しています。
ネットは手軽に調べ物をすることができますし、うまく活用すればとても便利なツールです。しかしネットの情報をうのみにしてすぐに行動してしまうことは、時に身の危険につながってしまうこともあります。
それらの情報を見て、何が正しくて、何が間違っているのかを見極めることが、インターネットを活用することが求められる世の中では必要なスキルでしょう。
ここでは、今回のミュゼの倒産騒動に関する書き込みを例に挙げて、信頼できる情報とそうでない情報の見極め方について考えます。
信頼できるネットの情報を見極める4つの方法
1.根拠のない主張をうのみにしない
「~らしい」「~だそうだ」「~という話を聞いた」など話の出どころの曖昧な情報は、その情報自体の信憑性もあまりないと考えられるでしょう。
情報の真偽を確かめる材料が不足しているので、安易に受け入れてしまうことは、間違った情報を信用してしまう原因になり得ます。
例えば、単に「ミュゼの経営がやばいらしい。倒産するかもしれないという話を聞いた。」という情報が掲示板などに書かれていた場合、その情報の出典はどこなのかもわからなければ、その書き込みをした人が情報を聞いた先の情報が正しいものなのかどうかもわかりません。
2.論理的でない主張をうのみにしない
ネットは手軽に情報を手に入れることができる一方、誰でも簡単に情報を発信することができます。ネットで情報を発信する人たちの中には、自分の主観を強く発信したいと思う人も多いでしょう。
それらの主観が強く押し出された情報には、どうしてそのような結論が出てきたのかが誰でも理解できるような論理的な説明がないことが多いです。
ネットで「ミュゼに以前勤務していたものですが、倒産の噂は信憑性が高いので解約したほうがいいと思います。」という書き込みを見かけたとしたら…ついそのまま信じてしまいませんか?
ミュゼの元従業員だと言っていますし、一見信憑性の高い情報に見えます。
しかし、この主張には「なぜミュゼが倒産すると言えるのか」に関する論理的な根拠が書かれていません。実際にミュゼは倒産せずに施術を受け続けていけることになったわけですから、この主張は発信者の単なる決めつけにすぎません。
結論しか示されていない情報は情報を発信した人の単なる思い込みや決めつけである可能性が高く、すぐに信じてしまうのは早計だといえます。
3.いつ出された情報なのか確認する
情報の出された日付が古いものであるなら、今はその情報と状況が大きく変わっているかもしれません。
2015年8月25日の時点ではこのままではミュゼは倒産してしまいそうだという内容を、その根拠とともに論理的に書かれている情報が多くありました。
当時はジンコーポレーションの経営が危ういものになっており、会計の方法上の問題も浮上した時期であり、そのような情報が流れるのもしかたないことだったでしょう。
しかし、現在では「RVHがミュゼを買収したので、経営上の問題はなくなった」という話が広がり、ミュゼ倒産の噂はウソである、という内容の情報がよく見られるようになりました。
ミュゼで脱毛を考えている方が日付を確認せずに「ミュゼが倒産する」という情報を見てしまった場合、それが今起こっていることだと思ってミュゼでの脱毛を辞めようと思うかもしれません。
同じ理由で日付が明示されていない情報は、古いものである可能性もあります。
4.いくつかの情報を見比べる
同じことを知ろうと思っても、見るサイトが違えばそこに書かれている内容も他とは異なります。
「ミュゼは倒産するであろう」という情報と「ミュゼは倒産しない」という情報、どちらも単体で見れば論理的に根拠が示されていて信憑性が高い情報があるとしましょう。
その場合は、どちらか片方の情報だけ見て信用してしまわないで、他のサイトでは何と言っているのか、はたまた他のメディアではどのように言っているのかを比べてみるといいと思います。
なぜなら、1つのサイトを信用し他の情報をシャットアウトしてしまうと、その情報に間違ったところがあっても気が付くことができないからです。
いろいろな情報を見比べるのは面倒ですが、そのぶん得る情報の信憑性も高まってきます。
ミュゼは現在、経営も上向き!情報の取捨選択をすることが大切
ミュゼの経営は一度危ない状況に陥りましたが、RVHの子会社として買収されることで、盛り返すことがことができ、噂とは異なり現在では安心して通えるサロンになっています。
ネットで流れる情報に惑わされないためには、情報をうのみにせず取捨選択をできるようになることが肝心です。